高畠ワイナリー@高畠町
東北地方で一番生産量が多いワイナリーで、
本坊酒造の子会社。
2回目の訪問ですが
1度目はアポなしの観光客が見るコースを見たのみ。
今回は醸造責任者の川邉久之さんにアポを取って
正式訪問させていただきました。
まず醸造設備を見学。
川邉さんはカリフォルニアでワイン造りの経験を持つ超理論派で、
カリフォルニアで取り入れられているものや考え方を
この高畠ワイナリーでも取り入れていらっしゃいます。
これはスタッフが発酵タンクを洗っているところ。
高畠ワイナリーでは設備に清潔を保つことを
最も重要なことと考え、大変気を使っているとのこと。
最近取り入れた発酵タンク。
小さなタンクを多用することにより、
畑毎などの小ロットの醸造をするのが目的です。
これは最近、ほかのワイナリーでも見受けられるようになりました。
真空濾過器。
これで微生物をきれいに除去したワインを瓶詰めすることができる。
搾什器。
もうすぐ始まる仕込みに備え洗浄中。
搾什器を建物の外に出すことにより、
搾汁するとすぐに発生する小蝿などを
建物の中に入れることを防ぐことができる。
多目的に使える、プラスチック桶。
一番小さなロットの仕込みはこの桶と櫂棒を使って行る。
これは、オーストラリアのマーガレットリバーで
ケープ・メンテルに行った時も見たことがあります。
ごみ容器。
仕込みの際に出る葡萄のこうや皮、種などを入れすぐに蓋をすることによって
小蝿の発生を防ぐ。
白い高いほうのタンクが窒素タンク。
仕込みの折にタンクの上部の空気をこの窒素と置換し、酸化を防ぐ。
発酵途中の樽。
今回は同じナイトハーベストシャルドネの果汁を
いろいろな酵母で仕込んだワインを試飲させていただきました。
おそらく、同じ果汁を
このように数種類の酵母で別々に仕込むような取組は
今まで聞いたことがなく、
この川邉さんが初めてです。
昨年、ナイトバーベストした、
最高の畑のシャルドネが、
酵母の違いにより新世界スタイル、
ネオブルゴーニュスタイル、オールドブルゴーニュスタイルと
味が変化することにびっくり。
バレルテイスティングの後は畑の視察。
これはワイナリーのすぐ横にある自社畑。
葡萄の幹の下の部分についている黒いホース状のものは
チューブで小さな穴が開いており、
そこから灌漑や施肥をすることができる、
カリフォルニアの畑ではよく見かけるもの。
これが、チューブへ送る肥料や水をコントロールする装置。
自社畑と川邉さん。
次にワイナリーから離れた畑を視察。
案内は栽培担当の四釜さん。
ワイナリーでバレルテイスティングをした
ナイトハーベストのシャルドネをつくる
高畠では最も良いといわれる
上和田地区にある契約農家大浦さんの畑のシャルドネ。
この写真ではわかりにくいが、
ハウスから壁の部分を取り払った、
屋根の部分だけがビニールのハウス栽培。
中に入ると風の通りがあまりなく蒸し暑いが、
葡萄は手入れが行き届き良い状態。
ハウスで雨を防ぐようになって
ブドウの品質が格段に上がったのだそうです。
ビニールの屋根と屋根の間は隙間が開いて
(写真上辺右から3分の1くらいの場所)
空(鉄塔のようなもの)が見える。
地面を見ると屋根の隙間の下の部分だけが、
雨がそこから流れ落ちるため、
少し草が高く育っている。
(写真底辺右から3分の2くらいの場所から
右奥に向かっているのが分かりますか?)
これがハウス栽培の様子。
このあたりのブドウは醸造用、生食用にかかわらず
このようにハウス栽培をしているものがほとんど。
ただ、5年ほど前に来た時と比較して
山の斜面のハウスの数が減ったような気がするのは、
農家の老齢化により放棄畑が増えているのが原因とのこと。
こちらは時沢地区にある、高畠ワインのピノ・ノワールの自社畑。
樹と樹の間に敷かれているもの
は雨などの水分は通さないが、地面からの水蒸気は通す、
ゴアテックスのような機能を持ったタイベックシート。
タイベックシートを持ち上げる四釜さん。
このタイベックシートによって、
地面に雨水がしみこむのを防ぎブドウの樹に水分ストレスを与え、
根が深くまで伸びるようにしている。
また、反射により光合成を促進する効果もある。
このように、
高畠ワイナリーは主要な葡萄は契約栽培農家から調達し、
少しずつ自社栽培のものを増やしているとのことでした。
ワインの醸造についても、葡萄の栽培についても
醸造責任者川邉さんの
カリフォルニア時代の経験を活かした理論に基づいた方法で
優れたワインをつくっていることがよくわかりました。
高畠ワイナリー
山形県東置賜郡高畠町大字糠野目2700-1
Tel: 0238-57-4800
本坊酒造の子会社。
2回目の訪問ですが
1度目はアポなしの観光客が見るコースを見たのみ。
今回は醸造責任者の川邉久之さんにアポを取って
正式訪問させていただきました。
まず醸造設備を見学。
川邉さんはカリフォルニアでワイン造りの経験を持つ超理論派で、
カリフォルニアで取り入れられているものや考え方を
この高畠ワイナリーでも取り入れていらっしゃいます。
これはスタッフが発酵タンクを洗っているところ。
高畠ワイナリーでは設備に清潔を保つことを
最も重要なことと考え、大変気を使っているとのこと。
最近取り入れた発酵タンク。
小さなタンクを多用することにより、
畑毎などの小ロットの醸造をするのが目的です。
これは最近、ほかのワイナリーでも見受けられるようになりました。
真空濾過器。
これで微生物をきれいに除去したワインを瓶詰めすることができる。
搾什器。
もうすぐ始まる仕込みに備え洗浄中。
搾什器を建物の外に出すことにより、
搾汁するとすぐに発生する小蝿などを
建物の中に入れることを防ぐことができる。
多目的に使える、プラスチック桶。
一番小さなロットの仕込みはこの桶と櫂棒を使って行る。
これは、オーストラリアのマーガレットリバーで
ケープ・メンテルに行った時も見たことがあります。
ごみ容器。
仕込みの際に出る葡萄のこうや皮、種などを入れすぐに蓋をすることによって
小蝿の発生を防ぐ。
白い高いほうのタンクが窒素タンク。
仕込みの折にタンクの上部の空気をこの窒素と置換し、酸化を防ぐ。
発酵途中の樽。
今回は同じナイトハーベストシャルドネの果汁を
いろいろな酵母で仕込んだワインを試飲させていただきました。
おそらく、同じ果汁を
このように数種類の酵母で別々に仕込むような取組は
今まで聞いたことがなく、
この川邉さんが初めてです。
昨年、ナイトバーベストした、
最高の畑のシャルドネが、
酵母の違いにより新世界スタイル、
ネオブルゴーニュスタイル、オールドブルゴーニュスタイルと
味が変化することにびっくり。
バレルテイスティングの後は畑の視察。
これはワイナリーのすぐ横にある自社畑。
葡萄の幹の下の部分についている黒いホース状のものは
チューブで小さな穴が開いており、
そこから灌漑や施肥をすることができる、
カリフォルニアの畑ではよく見かけるもの。
これが、チューブへ送る肥料や水をコントロールする装置。
自社畑と川邉さん。
次にワイナリーから離れた畑を視察。
案内は栽培担当の四釜さん。
ワイナリーでバレルテイスティングをした
ナイトハーベストのシャルドネをつくる
高畠では最も良いといわれる
上和田地区にある契約農家大浦さんの畑のシャルドネ。
この写真ではわかりにくいが、
ハウスから壁の部分を取り払った、
屋根の部分だけがビニールのハウス栽培。
中に入ると風の通りがあまりなく蒸し暑いが、
葡萄は手入れが行き届き良い状態。
ハウスで雨を防ぐようになって
ブドウの品質が格段に上がったのだそうです。
ビニールの屋根と屋根の間は隙間が開いて
(写真上辺右から3分の1くらいの場所)
空(鉄塔のようなもの)が見える。
地面を見ると屋根の隙間の下の部分だけが、
雨がそこから流れ落ちるため、
少し草が高く育っている。
(写真底辺右から3分の2くらいの場所から
右奥に向かっているのが分かりますか?)
これがハウス栽培の様子。
このあたりのブドウは醸造用、生食用にかかわらず
このようにハウス栽培をしているものがほとんど。
ただ、5年ほど前に来た時と比較して
山の斜面のハウスの数が減ったような気がするのは、
農家の老齢化により放棄畑が増えているのが原因とのこと。
こちらは時沢地区にある、高畠ワインのピノ・ノワールの自社畑。
樹と樹の間に敷かれているもの
は雨などの水分は通さないが、地面からの水蒸気は通す、
ゴアテックスのような機能を持ったタイベックシート。
タイベックシートを持ち上げる四釜さん。
このタイベックシートによって、
地面に雨水がしみこむのを防ぎブドウの樹に水分ストレスを与え、
根が深くまで伸びるようにしている。
また、反射により光合成を促進する効果もある。
このように、
高畠ワイナリーは主要な葡萄は契約栽培農家から調達し、
少しずつ自社栽培のものを増やしているとのことでした。
ワインの醸造についても、葡萄の栽培についても
醸造責任者川邉さんの
カリフォルニア時代の経験を活かした理論に基づいた方法で
優れたワインをつくっていることがよくわかりました。
高畠ワイナリー
山形県東置賜郡高畠町大字糠野目2700-1
Tel: 0238-57-4800
by bacchusmarket | 2014-08-29 21:00 | ワイナリー訪問記