ワインライター 柳忠之さんを講師としてお迎えしてのワイン会

7月25日に、柏屋ワイン館で、ワインライター 柳忠之さん を講師として
お招きしてのワイン会 のレポートです。

テーマは、ワインジャーナリスト柳 忠之さんと
世界第3位のソムリエ石田 博さんの 共著
『お値打ちワイン厳選』 の本のワインを 
プロのコメントをお聞きしながら 試飲するワイン会です。
今日試飲するワインは、その中から選んだ10本です。

まずは、この本の説明から始めていただきました。

本の表紙には1500本と書かれていますが、
実際には200本以上多く試飲されたそうです。

先入観にとらわれず、そのワインの価値を探したかったから
あえて 大変な方法を取ったそうです。

1700〜1800本を10日間で試飲するのは大変です。
口の中をリセットするのは、フランスパン、
どのくらいフランスパンを食べたのでしょうね。

『白ワインは、酸が強いので、歯を溶かし、
赤ワインは、口の中が赤黒くなり、すぐにはとれなくて、
歯磨きのたびに、歯にしみる痛みに耐えながら、
身体を張っての試飲だったので、この本をどんどん利用してください。』

カラーページがないのは、手軽に買っていただけるために、価格を抑える為。
ありがたいことですね。



1. プルミエール・ピュル・ブリュット フランス ラングドック地方 
  ブドウ品種: モーザック主体(地元のブドウ品種)、シュナン・ブラン、 シャルドネ

  柳さんのコメント: このボトルは、非常にゴージャスで、飲み心地も良いので、プレゼントにお勧めできる。地元のブドウを使って、丁寧に作られているスパークリング。


2. カルテット・アンダーソン・ヴォレー・ブリュット  アメリカ カリフォルニア
  ブドウ品種: シャルドネ70%、ピノ・ノワール30%

  柳さんのコメント: ルイ・ローデレール、有名な高級シャンパン・クリスタルの会社が、アメリカで造っているので、この価格で飲める。非常にお得。シャンパーニュ地方で造られていないので、
シャンパンとは呼べない。酸がしっかりとした骨格のあるスパークリング。

3. ヒューゲル・リースリング フランス  アルザス
  ブドウ品種:リースリング

  柳さんのコメント: 若い時はパワフルなシャルドネを好んだか、だんだんと年を取ってきたら、
さらりとした酸味が心地よくなってきた。今ではこのタイプに美味しいと感じるようになった。

4. ドルーアン・シャブリ  フランス  ブルゴーニュ
  ブドウ品種: シャルドネ
  
  柳さんのコメント: ブルゴーニュで名を馳せたドルーアンだが、
土壌が除草剤や肥料により昔のブルゴーニュの自然の力強さがなくなったと感じ、
新天地を求めてシャブリ地区で、ビオディナミ農法で、生命の力で畑を活性化させ、
テロワールを感じるワインを造っている。また、この土壌は、キンメリジャン土壌で、
貝殻が堆積して作られている石灰質泥灰土壌。キンメリジャン土壌の中に多く含まれている
「エグゾジラ・ヴィルギュラ」と呼ばれる小さな牡蠣の化石、
シャブリには牡蠣が合うといわれてるゆえんです。

5. グレイス・シャルドネ  日本  山梨
  ブドウ品種: シャルドネ

  柳さんのコメント: この本でキュヴェ三澤のセカンドと書いて、醸造責任者の三澤彩奈さんに抗議されたエピソードがあります。
『どのワインも同じ思いで、一生懸命に造ってます。それなのに、セカンドは、ひどいです。』
誠実にブドウ一粒一粒丹念に選び、選別する姿勢に頭が下がります。すっきりとした酸が印象的な背筋が通った気品あるワインです。

6. 岩の原ワイン 深雪花 赤  日本  新潟県
  ブドウ品種: マスカット ベリーA

  柳さんのコメント: マスカット・ベリーA は、どう思いますか? の質問を受けて、
デラウエア も、昔は、匂いがきらいだったが、最近のワインは、美味しくなったと思う。
いやなにおいがしなくなった。べりーAにもいえることだ。 このワインを飲んでも、キャンディ香を追いかけないで、ふくよかな優しい味わいをたのしみ、ベリーAの個性をピュアに感じる。
醸造技術の進歩は、すごいです。よく研究されている。

7. コート・ド・ボーヌ・ヴィラージュ  フランス  ブルゴーニュ
  ブドウ品種: ピノ・ノワール

  柳さんのコメント: こちらは自社畑ではないので、完全なるビオディナミ農法ではないです。
コストパフォーマンスの良いワインだと思います。

8. カンポフィオリン   イタリア   ヴェネト
  ブドウ品種: コリヴィーナ、ロンディネッラ、モリナーラ

  柳さんのコメント: リパッソ法復活の元祖。この地域ヴェネト州のワイン「ヴァルポリチェッラ」に
陰干ししたブドウの果汁を加え、再び発酵させてます。アルコール度数が高くなり、13度です。

9. トルブレック・ウッドカッターズ・シラーズ  オーストラリア  南オーストラリア
  ブドウ品種: シラー

  柳さんのコメント: ロバート・パーカーの目にとまり有名になった。
「テツヤズ」の和久田哲也さんがお気に入り。非常に暑い地域の果実味のあるバランスの良いワイン。

10. ルチェンテ   イタリア  トスカーナ
   ブドウ品種: サンジョベーゼ、メルロー

柳さんのコメント: ルーチェのセカンドワイン。スーパートスカーナは、弟分くらいでちょうどいい。バランスの良いワイン。


最後には、柳さんへの質問コーナー!!


・柳さんは、どんなワインを家でのんでらっしゃいますか? 
 → 飲んだことのない品種や、地域のワイン。

・柳さんのヴィンテージワインは、お持ちですか?
 →1965年は、北半球では気候が非常に悪かった年です。
  ブルゴーニュの畑は水に浸り、樽を丘まで持ち上げたそうです。
  この年のワインは、ブルゴーニュの造り手に飲むなと言われました。

・柳さんが一万円以上のワインを購入する時は、どんなワインですか?
 →10年以上保存できるかを考えて買います。

・柳さんが一番飲んで古いワインは、どんなものですか?
 →1860年代のワイン、 酸もしっかりしていて、リコルクされていたものだと思いますが、状態が良かったです。

・シャンパンの古酒を飲んだ時は?
 →シャンパンの古酒は、泡がなくなり、白ワインになってました。骨董品屋の味でしたね。

・マスカット・ベリーA MuscatBailey A 
 →Berry(いちごやブルーベリーなどの意味) Bailey (固有名詞) カタカナ表記だと意味がわからないですね。 アメリカ系Bailey 種と 欧州系 マスカット・ハンブルク Muscat Hamburg の交配で生まれました。日本の気候風土に合う独自品種として、川上善兵衛の手により研究され、誕生しました。


柳さん、ありがとうございました。
御蔭さまで、アカデミックな盛況なワイン会となりました。
[PR]

by bacchusmarket | 2012-07-26 22:07