サンクゼール・ワイナリー@斑尾高原

 スイス村ワイナリーを訪ねた翌日は
サンクゼール・ワイナリーを訪問。
サンクゼール・ワイナリーは長野県の北信地区、
メルシャンの北信シャルドネのぶどう畑や
常に評価の高い小布施ワイナリーがある小布施とも
近い場所にあります。

 この地区で採れるシャルドネは大変評価が高く
国産ワインコンクールで常に高い評価を得ています。
その地域でサンクゼールもワインづくりをしているのですが、
主としてサンクゼールの直営店でワインを販売しているため
なかなか日本ワインの話をするときに話題に上りません。

 私サンクゼール・ワイナリーがつくる高品質ワインをご紹介したく、
2006年から販売しています。
今回は2006年に訪問して以来一度も伺っていなかったので
最近の状況を知りたく訪問しました。

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 駐車場に車を入れて葡萄畑の奥にワイナリーがあるつくりは
2006年と変わっていませんでした。

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 以前来た折には入口を入ってすぐ左が売店になっており、
その左側の黄色い建物がレストラン、
そしてその左側にぶどう畑に面したテラスがあり、
そこでする食事が最高に気分が良いものでした。

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 これはその当時の写真。
オーストラリアや、カリフォルニアでよくある風景で、
このような素敵な場所で食事をできることが
ワイナリーツアーの楽しみの一つです。
このテラスがなくなってしまったことが少しショック。

 さて、今回はワイナリーの前のシャルドネの畑を見せていただいた後、
樽貯蔵庫へ案内していただきました。

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 今回樽貯蔵庫を見せていただいて気が付いたのは、
かなり小ロットで仕込みが行われていること。

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 サンクゼールのある北信地区は 
醸造用のぶどうづくりに熱心な農家が多く、
それぞれの農家から仕入れたぶどうを別々に仕込んで
それぞれの特徴を出したワインをつくろうとしているのだそうです。

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 将来のワイナリー経営を見込んで
ぶどうづくりを始める方もいるそうで、
農家とワイナリーの関係も大変うまくいっているとのこと。
古くからのワインづくりをしている勝沼の、
農家とワイナリーの関係の違いを強く感じます。

 いくつかの樽から試飲をさせていただきましたが、
どれも味わい深く将来が楽しみなワイン達でした。

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 その後ワイナリー売店の2階で試飲。
写真右から2番目のカベルネ・フランは
なんとナイトハーベストで収穫したものだそうです。

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 これがワイナリーから100mほど離れたところにある
レストラン前のカベルネ・フランの畑。
このかなりきつい斜面の畑で
ナイトハーベストをしたのだそうです。

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 これがカベルネ・フラン。
まだ色付いてはいません。(8月5日です。)

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 レストランのテラスからぶどう畑ごしに見た景色。
先ほどワイナリーの横のレストランが無くなってしまって残念と書きましたが、
これなら以前のレストランに劣らず、気持ちよく食事ができそう。
これなら納得でした。

 今回は時間の関係上、
このレストランで食事をすることなくワイナリーをあとにしました。

 今後、更においしいワインができる予感を感じさせるワイナリーでした。

  ◆サンクゼール・ワイナリー◆
  長野県上水内郡飯綱町芋川1260
  Tel:026-253-7002

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by bacchusmarket | 2012-08-22 18:08 | ワイナリー訪問記

あづみアップル@安曇野市

 今月最初の週末、暑さ真っ盛りの中、
長野方面のワイナリー巡りに行ってきました。

 今回のワイナリー巡りの目的は
まず第一にスイス村ワイナリー(あづみアップル)に行くこと。

 というのも、このスイス村ワイナリーは
恐らく国内で一番、ピノ・ノワールと
ソーヴィニヨン・ブランを販売しているワイナリーだから。

 ピノ・ノワールとソーヴィニヨン・ブランは
海外から入るものには手ごろなものがたくさんありますが、
国内のものは価格的に一般の方に販売するには難しいものが多い中、
こちらはリーナブルな価格のものを
真面目につくっているのです。

 夏の週末の中央高速の渋滞に悩まされながらも
一つ別のワイナリーを巡った後、
お昼過ぎにはスイス村ワイナリーに到着。

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 スイス村ワイナリーは元はと言えば農協が100%株主の
地元のリンゴをジュースにするための会社。
それが平成9年に醸造免許を取得、ワインづくりを始めました。

 そして、このスイス村ワイナリーが1本貫いているのは、
「国際レベル」目標にを地産地消にこだわって
地元のブドウを使ったワインをつくること。

 ワイナリーに着いてすぐ、営業の輪湖さんの案内で
自社畑である三郷の農場を見せていただきました。
三郷まではワイナリーから車で15分ほど。

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 この日は少し雲がかかっていて残念でしたが、
北アルプスが綺麗に見渡せる高原地帯に
この葡萄畑はありました。

 あづみアップルのぶどう畑はどれも東京スカイツリーと
ほぼ同じ高さのあたりにあるとのこと。
iPhoneのアプリ、「標高ワカール」で調べてみると
620メートルほどでした。

 大変暑い日でしたが、吹き抜ける風が気持ち良い。
この風のおかげで、ブドウが病気にかかりにくいとのこと。

 あづみアップルの主要ぶどう畑は
この三郷と青木原(あおきはら)にありますが、
こちらは自社農園。
ピノ・ノワールとシャルドネを栽培しています。

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 こちらはピノ・ノワール。
大変元気なピノ・ノワールが育っています。
なかなか期待できそうです。

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 畑を管理するのは笑顔が素敵な小栗さん。
数年前に塩尻のワイナリーからこちらへ転職。
今は朝5:00頃から畑へ出て手入れをしているのだそうです。
写真でもお分かりのとおり、大変手入れが行き届いていました。

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 三郷のぶどう畑の周りはほとんどリンゴ畑ですが、
あづみアップルでも2列、シードル用のりんごも栽培していました。

 畑を見せていただいた後はワイナリーへ戻り、
今度は醸造責任者の内方さんの案内でワイナリー見学。
内方さんは状損担当といえども、真っ黒の日焼けされていました。
時間があるときには常に畑に出ているからだそうです。

 内方さんは変わった経歴の持ち主で
工学系の大学を卒業後、新日鉄に就職。
その後どうしてもワイづくりがしたくて塩尻のワイナリーを経て
こちらのあづみアップルの醸造責任者になりました。

 工学系の大学を出ただけあって、
ワイナリー設備の修理は
自身でしてしまうことが多いのだそうです。

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 この2枚の写真はどのワイナリーへ行ってもある風景。
発酵や貯蔵に使うタンクです。

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 この2つの機械はリンゴやトマトのジュースをつくるのに使うもの。
説明を受けたのですが初めて見た機械なので
あとからでは用途を思い出せなくなくなってしまいました。
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 上の2枚はぶどうのプレス機と、発酵タンク。
これらは建物の外にありました。

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 これもちょっとワイナリーでは見ることのない配管。
トマトジュースをつくるには高温の殺菌工程が必要なのだそうで、
この長い配管を通る間に殺菌するとのことでした。

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 こちらは樽貯蔵庫。
ピノ・ノワールとシャルドネはこの樽に入れて貯蔵します。
たくさんの樽がここで眠りについていました。

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 興味を引いたのが、シードルづくりに大変力が入っていること。。
この写真はシードルの便にコルク栓をしてから
針金で止めて上にキャップシールをかぶせるまでの工程。

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 シードル用のコルク。
栓をする前なのでまだマッシュルーム型になっていません。

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 これはボトルにシードルを充てんする機械。
後ろは打栓機です。
スパークリングワインにも当然応用可能。

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 あづみアップルではシードルをこのように瓶内2次発酵をさせ、
ピュピートルを使ってオリをボトルの口に集め、
ボトルの口を冷凍しておりを飛ばすという
シャンパンとまったく同じ製法で作っていることを知るビックリ。

 なぜこのように手間のかかる方法で安価なシードルをつくっているのは
もしかして近い将来シャルドネとピノ・ノワールを使って
本格的な瓶内2次発酵のスパークリングワインをつくるための布石なのか
うかがったところ、まさにビンゴ。

 遠くない将来に
あづみアップルの本格的なスパークリングワインが
発売されることが期待できそうです。

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 最後は試飲。
なぜかシートがラフィットです。

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 試飲させていただいたのはこの6本。
全て新しいボトルを開けていただきました。
ワインが美味しいのは既にいろいろ飲んでいるので知っていましたが、
初めてジュースを野でその美味しさにビックリ。

 今まで飲んでいたりんごジュースはなんだったのかと思わせるほど
衝撃的な美味しさでした。
さすがジュースづくりで始まった会社だけのことはあります。
今度はジュースの扱いも考えなくてはと、思いを新たにしました。

 お忙しい中、あづみアップルの皆さん、ありがとうございました。

  ◆スイス村ワイナリー(あづみアップル)
  長野県安曇野市豊科南穂高5567-5(スイス村ドライブイン北側)
  Tel: 0263-73-5532
  営業時間:9:00〜17:00  (11月〜3月は9:00〜16:00)

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by bacchusmarket | 2012-08-21 19:08 | ワイナリー訪問記

アグリコア越後ワイナリー@浦佐

 新潟ワイナリーツアー2日目は
八海山の麓、清酒八海山の蔵元がある
新幹線浦佐駅からほど近い、
アグリコア越後ワイナリーを尋ねました。

 日本の穀倉地帯、
それも日本で最も高い魚沼産コシヒカリが採れる場所で
どんな理由でぶどうをつくっているのか
大変興味がありました。

 こちらでアテンドしてくださったのは専務の長尾さんと
栽培スタッフの青木さん。
長尾さんはこのワイナリーが昭和50年にできたときからのメンバーです。

 まずなぜここの場所でぶどう栽培をすることになったのか伺うと
その答えは減反対策と聞いてびっくり。
減反で米作りができなくなった代わりに
何とか産業しての農業を衰えさせたくないとの理由で
ブドウを育ててワインをつくろうということになったのだそうです。

 アグリコア越後ワイナリーは
最初は町と有志の出資によって越後ワインとして産声を上げましたが、
その後、町、農協、越後ワインの共同出資て
株式会社アグリコアという第3セクターになって現在に至っています。

 最初に畑を見せていただきます。
見せていただいた畑は高速の近く、
北里大学保健衛生専門学校に隣接する約2ha。

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 まず、その畑の広さにビックリ。
まとめて2haの自社畑を持っているワイナリーは
私の知る限りあまり多くありません。
ブドウの手入れも大変行き届いています。

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畑の向こうに見える建物が、北里大学保健衛生専門学校です。

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 こちらがぶどうの樹のアップ。
幹が約45度傾いて植わっています。

 これは雪国のぶどう畑でよく見られる光景なのですが、
雪の季節になると上に貼ってあるワイヤーをすべて外し、
倒して雪に埋めてしまうのです。

 ぶどうの樹は弾性があるので、
倒れたまま雪の下で冬を越し、
雪解けに合わせてまた元の形に戻ります。

 雪の下にある間は温度も適度に保たれるので、
北の寒い地方で雪があまり降らない地方よりは
雪国の方がぶどうの樹にとっては良いのだそうです。

 雨が降りそうだったので畑の見学は早々に引き揚げ
次に醸造設備を見せていただきます。

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 創立以来30年もたったワイナリーというと
かなり年季の入った設備のところが普通ですが、
ここは驚くことにほとんど設備が最新のものに更新されていました。
最新の設備を持っているということは
経営的にうまくいっていることの証明です。

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 上の発酵に使うタンクのの内部。
普通は発酵の最中上にかぶさる果帽を
ピジャージュ(櫂突き)やルモンタージュ(循環)で撹拌するのですが、
この発酵タンクでは循環が自然に行われるようになっています。
私はこんなタンクを見たのは初めてです。

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 このワイナリーのもう一つの他のワイナリーにない特徴は雪室を備えているところ。
雪国にあることを利点として活かし
ワイナリーの屋根や周りに積もった雪を地下に落とし、
約250tの雪を蓄えて夏の時期でも
雪室の横にある醸造設備を低温に保つことができるようになっています。

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 写真ではよくわかりませんが、これが雪室の内部。
6月の中旬ですが、まだ大量に雪がありました。
十分に夏を越すことができそうです。

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 最後に見せていただいた樽貯蔵庫。

 さて、この越後ワイナリーですが、
私の印象としてはその品質の割にはあまりにも知名度が低い。
そこにこのワイナリーがたどった苦労の歴史があるように思われます。

 帰宅後、このワイナリーの歴史をもう少し知る方法がないかと調べていると、

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こんな本が出版されていることを知りました。

 この本を読んでみて分かったのは、
素人が全くゼロからスタートしたので数々の失敗の上に
現在があるということ。

 たとえば葡萄畑を山際の扇状地につくったところ、
水はけは良いのだが日照不足でうまく育たない。
また、平地につくるとこんどはもともと田圃だったところで
水はけが悪い。

 また営業面でも当初都市部に営業をかけたが、
競争が厳しくてなかなか扱ってもらえない。
最終的に売り先として落ち着いたのが
近場のリゾート地帯。

 都市部から遊びに来た人たちが、
土地の名産品として食事とともに飲んだり、
お土産に買って帰ったりということで
ある程度安定した売り上げが確保できるようになったとのこと。

 ということで、地元中心に消費されているので
東京ではほとんど知名度がないのです。

 もう一つ注目すべきは、
新潟県には評価が高いワイナリーがいくつかある中で、
この越後ワイナリーだけが
新潟県産ぶどう100%でワインをつくっているということ。
ここに、越後ワイナリーの誇りがあると思います。

 これから更に高品質のわいんが期待できる
ワイナリーです。

  ◆越後ワイン
  新潟県南魚沼市浦佐5531−1
  Tel: 025-777-5877
  営業時間 9:00〜17:00
  定休日: 無休

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by bacchusmarket | 2012-08-06 22:08 | ワイナリー訪問記