高畠ワイナリー@高畠町

東北地方で一番生産量が多いワイナリーで、
本坊酒造の子会社。

2回目の訪問ですが
1度目はアポなしの観光客が見るコースを見たのみ。
今回は醸造責任者の川邉久之さんにアポを取って
正式訪問させていただきました。

b0287739_20294146.jpg


まず醸造設備を見学。
川邉さんはカリフォルニアでワイン造りの経験を持つ超理論派で、
カリフォルニアで取り入れられているものや考え方を
この高畠ワイナリーでも取り入れていらっしゃいます。

b0287739_20303233.jpg


これはスタッフが発酵タンクを洗っているところ。
高畠ワイナリーでは設備に清潔を保つことを
最も重要なことと考え、大変気を使っているとのこと。

b0287739_203136100.jpg


最近取り入れた発酵タンク。
小さなタンクを多用することにより、
畑毎などの小ロットの醸造をするのが目的です。
これは最近、ほかのワイナリーでも見受けられるようになりました。

b0287739_20343735.jpg


真空濾過器。
これで微生物をきれいに除去したワインを瓶詰めすることができる。

b0287739_20355492.jpg


搾什器。
もうすぐ始まる仕込みに備え洗浄中。
搾什器を建物の外に出すことにより、
搾汁するとすぐに発生する小蝿などを
建物の中に入れることを防ぐことができる。

b0287739_20375871.jpg


多目的に使える、プラスチック桶。
一番小さなロットの仕込みはこの桶と櫂棒を使って行る。
これは、オーストラリアのマーガレットリバーで
ケープ・メンテルに行った時も見たことがあります。

b0287739_20391593.jpg


ごみ容器。
仕込みの際に出る葡萄のこうや皮、種などを入れすぐに蓋をすることによって
小蝿の発生を防ぐ。

b0287739_2040498.jpg


白い高いほうのタンクが窒素タンク。
仕込みの折にタンクの上部の空気をこの窒素と置換し、酸化を防ぐ。

b0287739_20405257.jpg

b0287739_20425525.jpg


発酵途中の樽。
今回は同じナイトハーベストシャルドネの果汁を
いろいろな酵母で仕込んだワインを試飲させていただきました。

おそらく、同じ果汁を
このように数種類の酵母で別々に仕込むような取組は
今まで聞いたことがなく、
この川邉さんが初めてです。

昨年、ナイトバーベストした、
最高の畑のシャルドネが、
酵母の違いにより新世界スタイル、
ネオブルゴーニュスタイル、オールドブルゴーニュスタイルと
味が変化することにびっくり。

バレルテイスティングの後は畑の視察。

b0287739_20451241.jpg


これはワイナリーのすぐ横にある自社畑。

葡萄の幹の下の部分についている黒いホース状のものは
チューブで小さな穴が開いており、
そこから灌漑や施肥をすることができる、
カリフォルニアの畑ではよく見かけるもの。

b0287739_20471068.jpg


これが、チューブへ送る肥料や水をコントロールする装置。

b0287739_20491054.jpg


自社畑と川邉さん。

次にワイナリーから離れた畑を視察。
案内は栽培担当の四釜さん。

b0287739_20485338.jpg


ワイナリーでバレルテイスティングをした
ナイトハーベストのシャルドネをつくる
高畠では最も良いといわれる
上和田地区にある契約農家大浦さんの畑のシャルドネ。

この写真ではわかりにくいが、
ハウスから壁の部分を取り払った、
屋根の部分だけがビニールのハウス栽培。

中に入ると風の通りがあまりなく蒸し暑いが、
葡萄は手入れが行き届き良い状態。

ハウスで雨を防ぐようになって
ブドウの品質が格段に上がったのだそうです。

b0287739_20513361.jpg


ビニールの屋根と屋根の間は隙間が開いて
(写真上辺右から3分の1くらいの場所)
空(鉄塔のようなもの)が見える。

地面を見ると屋根の隙間の下の部分だけが、
雨がそこから流れ落ちるため、
少し草が高く育っている。
(写真底辺右から3分の2くらいの場所から
右奥に向かっているのが分かりますか?)

b0287739_20521790.jpg


これがハウス栽培の様子。
このあたりのブドウは醸造用、生食用にかかわらず
このようにハウス栽培をしているものがほとんど。

ただ、5年ほど前に来た時と比較して
山の斜面のハウスの数が減ったような気がするのは、
農家の老齢化により放棄畑が増えているのが原因とのこと。

b0287739_2053830.jpg


こちらは時沢地区にある、高畠ワインのピノ・ノワールの自社畑。
樹と樹の間に敷かれているもの
は雨などの水分は通さないが、地面からの水蒸気は通す、
ゴアテックスのような機能を持ったタイベックシート。

b0287739_20542845.jpg


タイベックシートを持ち上げる四釜さん。
このタイベックシートによって、
地面に雨水がしみこむのを防ぎブドウの樹に水分ストレスを与え、
根が深くまで伸びるようにしている。
また、反射により光合成を促進する効果もある。

このように、
高畠ワイナリーは主要な葡萄は契約栽培農家から調達し、
少しずつ自社栽培のものを増やしているとのことでした。

ワインの醸造についても、葡萄の栽培についても
醸造責任者川邉さんの
カリフォルニア時代の経験を活かした理論に基づいた方法で
優れたワインをつくっていることがよくわかりました。

  高畠ワイナリー
  山形県東置賜郡高畠町大字糠野目2700-1
  Tel: 0238-57-4800
[PR]

by bacchusmarket | 2014-08-29 21:00 | ワイナリー訪問記

酒井ワイナリー@南陽市赤湯

明治25年創業の東北最古といわれるワイナリー。
場所は赤湯の温泉街の中。
2回目の訪問で、今回は試飲のみ。

b0287739_19381798.jpg

b0287739_1940251.jpg


現在販売中の全商品を試飲させていただきました。

写真の女性は社長一平さんののお姉さんにあたる紀子さん。(現在妊娠中)

ちなみに、今回泊まった宿がなんと酒井ワイナリーのお隣でした。
その上、部屋がまさに酒井ワイナリーの真上。
上から見下ろさせていただきました。

b0287739_19563184.jpg


  酒井ワイナリー
  山形県南陽市赤湯980番地
  Tel: 0238-43-2043
[PR]

by bacchusmarket | 2014-08-29 19:59 | ワイナリー訪問記

朝日町ワイン@朝日町

次は昨年より取り扱いを始めたが未訪問だった朝日町ワインを訪問。
創業70年の歴史と実力のあるワイナリーで、
昨年、今年と国産ワインコンクールで金賞ワインを出している。

朝日町、農協などが出資する第3セクターで、
以前は赤玉ポートワインの原料供給も行っていた。

b0287739_203125.jpg


最初に畑を視察。

b0287739_2033013.jpg


北部地区大谷の白田甲子郎さんの畑。
マスカット・ベリーA。
大変手入れが行き届いている。
色づき(べレゾン)はまだ始まっていない。

b0287739_2052069.jpg


ブドウの凝縮度を上げるために房の肩の部分などの実を落としている。

b0287739_208620.jpg


畑にちょうどいらっしゃった白田甲子郎さん。
仕立て方が難しいので、今では珍しい一文字長梢。樹齢15年。

数か所案内していただいたが、

金賞のブドウをつくった武田貴告さんの畑。
遠くに見える、頂に雪が残る高い山は月山。

b0287739_20101114.jpg


そしてちょうどいらっしゃった、武田貴告さん。

b0287739_20101838.jpg


良いブドウを育てる人は、だれもいい顔をしている。

ちなみに朝日町ワインの契約農家のブドウは棚栽培で
ワイナリー周辺の自社栽培のブドウのみ垣根栽培。

b0287739_20112580.jpg


このブドウはツヴァイゲルト。
ぶどうの粒がくっつき過ぎていると、
風が通らず、カビや虫の被害にあうので、
発育の悪い粒を取り除く手間がかっかている。

ブドウ畑視察の後は醸造設備視察。

b0287739_20111560.jpg


70年の伝統があるワイナリーだけあって、
古いホーロー引きのタンクと新しいステンレスタンクが並んでいる。

b0287739_20114955.jpg

b0287739_20121495.jpg


こちらではブランデーもつくっており本格的な蒸留器もある。

ワインの種類も多いが、基本的に1,000円台を中心にしており、
地に足がついたワインをつくっているところに好感が持てる。

  朝日町ワイン
  山形県西村山郡朝日町大字大谷字高野1080
  Tel: 0237-68-2611
[PR]

by bacchusmarket | 2014-08-26 20:07 | ワイナリー訪問記

月山ワイン山ぶどう研究所@鶴岡市

新潟県から山形県の二つの未訪問ワイナリーへ行く

途中にあるので表敬訪問。(2回目)

農協が経営するワイナリー。

前回は、畑と醸造設備を丁寧に案内いただいたので、

今回は更新された醸造設備のみ見せていただき、そのあと試飲。


b0287739_17522588.jpg


これは最新式の濾過機。

この濾過機によって、

醸造担当の阿部さんが自分の思うようなクリーンなワインを

つくることができるようになったとのことです。


b0287739_10175780.jpg


今までは創業当時からの鉄製のタンクを使っていたが、

これは温度調整機能の付いたステンレスタンク。

このタンクにより、

醸造時に温度管理が簡単になったとのこと。


試飲は白2種、赤2種。


b0287739_17574056.jpg


いちばん右は、

今年の国産ワインコンクールで金賞を取った甲州シュール・リー。

いちばん左が、今年試験的に醸造したカベルネとメルローの混醸品。

この赤が思いのほか味がよく、本格発売が望まれます。


  月山ワイン山ぶどう研究所
  山形県鶴岡市越中山字名平3-1

  Tel: 0235-53-2789


[PR]

by bacchusmarket | 2014-08-22 18:08 | ワイナリー訪問記

胎内高原ワイナリー@胎内市

次に訪れたのが、今回のワイナリーツアーの主目的の一つ
胎内高原ワイナリー。

昨年の国産ワインコンクールで金賞を受賞しており、
経営が胎内市直営ということで大変興味があり
ぜひ一度訪れてみたいと思っていたワイナリーです。

名前から想像するに胎内市がつくったリゾート施設に併設された
観光ワイナリーかと思っていたら、
ワイナリーに近づいても観光客と思われる車とすれ違わいないどころか、
ほとんどすれ違う車がありません。

b0287739_19461431.jpg

こちらが胎内高原ワイナリーの建物。
みな目こそドイツ風の建築ですが
観光客向けの売店や試飲設備が全くない、
醸造設備のみの建物でした。

当日は日曜日でしたが、栽培担当の
栽培担当の佐藤彰彦さんと、鈴木雅之さんが案内してくださいます。

胎内高原ワイナリーは2007年創業の新潟県胎内市直営のワイナリーです。
自社畑の面積が7haあり
つくられるワインが自社畑100%という点が
なかなかほかのワイナリーでは見られない特徴。

まずワイナリーを見学。
醸造設備の中で特筆すべきものの1つが、
ステンレス製の樽。
酸素に全く触れることなくワインをつくることができるとのこと。

b0287739_2004323.jpg

b0287739_206271.jpg

もう一つは、

b0287739_2091497.jpg

押し出し式のポンプ。
コンプレッサーでなく液をチューブを絞るように順繰りに押し出して送ることができるので、
液に余分な熱や負荷を与えることがない。
このタイプのポンプを見たことがあるワイナリーは
他には中央葡萄酒ミサワワイナリーのみ。

b0287739_20124252.jpg

ボトリングはほかのワイナリーで多く見られるラインがなく、
すべて手詰め。
そして打栓も手作業。

b0287739_20174270.jpg

b0287739_201816.jpg

設備その他はまだできてから10年もたたないワイナリーだけあって真新しく、
大変清潔に保たれています。

ワイナリーの後は畑を視察。
畑はワイナリーから車で15分ほどの山の斜面にありました。

b0287739_2051231.jpg

畑の入り口にはゲートが。
このゲートは人の侵入を防ぐためのものではなく
動物の侵入を防ぐためとのこと。
特に猿の侵入を防ぐため。

畑全体がフェンスで囲まれており
そのフェンスに電流が通っており、
それで動物からブドウを守っているのだそうです。

ここが胎内高原ワイナリーのぶどう畑
全体的に日本海に向いた斜面に切り開かれています。

b0287739_20581281.jpg

このように、海まで比較近く、
海からの風が常に吹いているので
病気にもなりにくいとのこと。

b0287739_2112755.jpg

これは別の場所から海を臨んだところ。

b0287739_18361071.jpg

b0287739_18362562.jpg

ワインに対する考え方は
良いブドウをつくれば良いワインができるということで、
土地の特徴を反映させたぶどうをつくる。

そのため、基本的に有機栽培でブドウを栽培し、
肥料も水もやらず、
完熟させるまで持っていくと酸が落ちるが、
それでも完熟させる。

b0287739_1820933.jpg

畑に蜘蛛の巣が張ったり、
鳥の巣ができたりするが、薬は一切使わず、
葉を食べるコガネムシはフェロモントラップを使って防ぐ。

b0287739_1817150.jpg

これがフェロモントラップ。

見たところ畑の手入れが行き届いており、
これなら美味しいワインができるだろうという印象。
ちなみに、今年の国産ワインコンクールでも金賞を受賞。

b0287739_1837399.jpg

畑の標高は約270m。

b0287739_18381822.jpg

ご案内くださった栽培担当の佐藤彰彦さん(右)と、鈴木雅之さん。
ブドウづくりが楽しくてしょうがないと思われるようなお二人でした。
[PR]

by bacchusmarket | 2014-08-19 18:43 | ワイナリー訪問記

越後ワイナリー@浦佐

ずいぶんとご無沙汰です。
最近facebookのみに投稿して、
なかなかこちらに投稿することが億劫になってしまっていました。

今月初め、実に1000キロのドライブで、
新潟県から山形県のワイナリー巡りをしてきたので、
せっかくなので記録に残すことにしました。

当初は山形県のワイナリーのみ行く方向で計画を立てていましたが、
新潟県の胎内ワイナリーが、山形県に比較的近いこともあり、
ぐるっと回るコースにすれば寄れることが分かり、
延々1000キロのドライブをすることになった次第。

家からはまず関越自動車道で新潟に向かいます。
そこで関越沿いのワイナリーということで越後ワイナリーへ。

越後ワイナリーは2012年以来2回目の訪問です。
前回は丁寧にご案内いただいたので、今回はアポなしで訪問。

まずは畑を見てみます。

b0287739_14102222.jpg


前回来たときは天気が今一つでしたが、今回は上天気。しかし暑い。

b0287739_14114032.jpg


シャルドネの畑は山に囲まれた盆地の中、
コシヒカリの田んぼの隣。

b0287739_14161863.jpg


このように道1本隔てて隣が魚沼産コシヒカリの田んぼという、
ほかのワイン産地ではなかなか見かけないような風景です。

ブドウの樹にビニールがかかっているのはマンズ・レインカットという
マンズワインが開発した日本独特の栽培方法で、
ビニールの傘によって雨によって葡萄が余分に水分を吸収するのを防いでいます。

b0287739_14245795.jpg


ちなみにブドウ畑の標高は約160m。(標高ワカールというアプリです。)

b0287739_14184263.jpg


畑からワイナリーに向かうと、
魚沼産コシヒカリの田んぼの向こう側にワイナリーが見えてきます。

今回はアポなしだったので、ワイナリーでは試飲のみ。

b0287739_198660.jpg


b0287739_1975930.jpg


2月に発売したという、シャルドネ・シュール・リー(上の写真の右から2番目)が
シャルドネの特徴が良く出ており、フレッシュなので、採用決定。
(ちなみにこのワインは今年の国産ワインコンクールで銅賞。)

当初の予定ではワイナリー併設のレストランで昼食の予定が、
畑を見たり試飲をしたりしていたら、レストランが満席になってしまい
これから先の長旅を考えるとウェイティングをするわけにもいかず、
昼食は断念。(涙)

  アグリコア越後ワイナリー
  新潟県南魚沼市浦佐5531−1
  025-777-5877
[PR]

by bacchusmarket | 2014-08-17 19:15 | ワイナリー訪問記