コルクの話(その14)

前回、コルクの話を書いた直後に
ワインジャーナリストの綿引まゆみさんのブログ
ワインなささやき」で
Vinolokが取り上げられました。

Vinolokとはガラス製のワインの栓で、
前回書いたDIAMコルクと同様、
コルク臭対策のために生まれました。

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横から見るとT字型のガラスの栓の
ボトルにあたる部分にシリコンを使った栓です。
コルクの話(その12)でもこの栓についてはちょっと書きました。

私がこのボトル栓に最初に出会ったのは
オーストリーにワインの研修ツアーに行った
2006年のこと。
10年前になります。

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画像を探したら、当時の写真が出てきました。
当時のオーストリーは新しいものは何でも取り入れようという風潮が感じられ、
ワインの栓はほとんどスクリューキャップになっていました。
その中のいくつかにこのガラス栓がったのです。

その後、ドイツ、イタリア、アメリカのワインで、
この栓を採用しているものを見かけましたが、
なかなか一般的にならないのはコストの問題かな。

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さてこの栓、アップにしてよく見ると、
ガラスとシリコン樹脂の組み合わせになっており、
ボトルの口にあたる部分にシリコン樹脂が付いていることが分かります。

綿引さんのブログによると口径がいろいろな種類があるというので
実際に今手元にある十数個の径を測ってみると、

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すべて、このサイズ(1.9?弱)でした。
このサイズが一番出回っているのでしょうか。
Vinolokのサイトを見てみると、
17.5、18.2、18.5、21.5、23.0の5種類が用意されているようです。
その中で我が家にあるのはおそらく18.5なのでしょう。

そこで今度は家に転がっているワインの空瓶にはまるかどうか試してみると、
うまくはまるものとそうでないものがある。
はまるものの瓶の口径を測ってみたら、

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2本とも1.85?くらい。
このサイズがベストマッチのようです。

ちなみにいろいろなボトルの口径を測っていったら
一番太いコルクで栓をする
シャンパンやスパークリングワインの口径が地番小さいことが分かり
びっくりポンでした。

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# by bacchusmarket | 2016-04-11 17:59 | コラム

コルクの話(その13)

年度が変わって少し時間をとれるようになったので、
ブログを再開したいと思います。

その第1回は以前からシリーズものとして続けていた
コルクの話。
数えたら13回目になってしまいました。

コルクがワインに悪さをしてワインをダメにしてしまうブショネ(コルク臭)が
ワインのつくり手を悩ませ、いろいろな栓が開発されていることは
このコルクの話にも何度も書いてきました。

また、その中で天然のコルクを一度砕いて
コルクからワインをダメにする物質(TCA)を除去し、
再度固めた、「DIAM」コルクについても何度か書きました。

今回はその「DIAM」コルクの話。

ここのところこの「DIAM」コルクはかなり一般的になり、
日本ワインでもこのコルクを使う作り手が増えてきました。

実はこの「DIAM」コルクにランクがあることを最近知ったのです。

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良く見るとDIAMのロゴの右肩のところに小さな数字が書いてあるのです。

たまりにたまってしまった私のコルクの中からDIAMを抜き出してみたところ、
1、3、5のDIAMが私が飲んだワインおなかにあることを発見。

数としては1が

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3が

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5が

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と、5が一番多く、次が1、3が一番少ないという結果でした。

DIAMコルクのホームページを見てみると、
2、3、5、10、30について説明がありました。

DIAM 2
Reliable closures so that your wines can be enjoyed in all conviviality.
Lengths: 38 or 44 mm
Diameter: 23.5 or 24.5 mm
Chamfer: 2.0 mm
Releasable TCA <= to measurable limit of 0.3 ng/l
Choice of permeability
Low: 0.15 cm3 / day
Medium: 0.35 cm3 / day
Dimensional recovery 30 s => 90%

DIAM 3
Preservation of quality wine aromas for special moments.
Lengths: 38 or 44 mm
Diameter: 23.5 or 24.2 mm
Chamfer: 2.0 mm
Releasable TCA <= to measurable limit of 0.3 ng/l
Choice of permeability
Low: 0.15 cm3 / day
Medium: 0.35 cm3 / day
Dimensional recovery 30 s => 96%

DIAM 5
Closures of incomparable quality for long aging wines and festive occasions.
Lengths: 44 or 47 mm
Diameter: 23.5 or 24.2 mm
Chamfer: 1.0 or 2.0 mm
Releasable TCA <= to measurable limit of 0.3 ng/l
Choice of permeability
Low: 0.15 cm3 / day
Medium: 0.35 cm3 / day
Dimensional recovery 30 s => 97%

DIAM 10
Assurance of testing outstanding wines in an optimal state of preservation.
Lengths: 47 mm, 49 mm or 54 mm
Diameter: 23.5 or 24.2 mm
Chamfer: 1.0 mm
Releasable TCA <= to measurable limit of 0.3 ng/l
Permeability
Very Low: 0.07 cm3 / day
Dimensional recovery 30 s => 97%

こうして一覧で見てみると、
ブショネに対する効果はどれも同じ性能、
大きさ、透水性、形の回復力に違いがあるようです。

ちなみにDIAM 30については数値ではなく
文章で説明があったので興味のある方はお読みください。
30年のエイジングを保障してくれると書いてあります。

ところで、私が飲んだワインではDIAM 5が一番数値が大きかったのですが、
それ以上のDIAMを見たことがある方はいらっしゃいますか。
どんなワインに採用されていたか教えていただけると嬉しいです。

最後になりますが、

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選りだしたDIAMの中に、スパークリングワイン用が1個含まれていました。
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# by bacchusmarket | 2016-04-04 20:12 | コラム

PARTYの店づくり(その1http://www.exblog.jp/myblog/entry/new/?eid=b0287739#)

 1994年10月8日、
東京の恵比寿に新名所が誕生しました。
その名前は「恵比寿ガーデンプレイス」。

 その商業施設の中に新しいタイプのワインショップができたのですが、
その名前は「ワインマーケットPARTY」。
私はそのお店の初代店長を務めさせていただきました。

 先日コンピューターを整理していたら、
その計画、店づくり等をまとめた資料が出てきました。

 既に開業から20年以上たっているので、
発表しても差し支えないだろうと判断し、
その資料を公開させていただこうと思います。

 かなりの長文になるので、
数回に分けて、発表させていただきます。

1. 前提条件

 PARTYは1994年10月8日に、
恵比寿ガーデンプレイスの一角で
「株式会社恵比寿ワインマート」という名の子会社が運営する
サッポロビールの直営事業の一つとして開業した。
よって事業計画においては、以下を予件とした。

(1)サッポロビールの100%子会社としての運営

1)サッポロ商品の販売

 飲料については基本的にサッポロ製品のみを販売する。
しかし、輸入ワイン、輸入ミネラルウォーターについては例外とした。
 他社品に関しては、ワイン、ミネラルウォーターとも
サッポロ製品のみでは顧客にとって魅力的な品揃えとは言えず、
特にワイン専門店という性格上必要との判断が下されたためである。

2)独立採算

 「パイロット店舗として赤字分は宣伝費として補填する」というような考え方もあるが、
筆者自信そのような形では赤字の垂れ流しとなり、
またパイロット店舗としての機能も充分果たせないと考える。
また、サッポロビールとしてもそのようなことが許される環境にはない。

3)行儀の良い商売

 メーカー直営店として周辺の酒販店との融和をはかり、
商品の値付けに当たっては基本的に上代価格を維持する。
(値引き販売は行わない。)

(2)カーブ・タイユバンの併設

 恵比寿ガーデンプレイスに同時に開業したシャトーレストラン基本契約
(サッポロビール、フランスとの提携先のヴリナ氏、ロビュション氏の三者契約)の中に
「ヴリナ氏のワインを販売するワインの小売店舗(カーブ・タイユバン)を
サッポロが運営する」との条項があるが、
シャトーレストランが酒類小売免許を取得することが不可能であったため、
株式会社恵比寿ワインマートがサッポロビールからの運営委託を受ける形で
運営することとなった。

 その結果、恵比寿ワインマート社はPARTY部門と
カーブ・タイユバン部門から構成されるということとなった。

 それによるPARTYに対する影響は次のとおり。

1)内装コストの圧縮:

 カーブ・タイユバンの内装についてはヴリナ氏の意向により
シャトーレストランと同じ設計者が採用され、
そのため非常にコストのかかったものとなった。

 故にPARTYの内装は恵比寿ワインマートの開業前費用総額を抑えるため
圧縮せざるを得なかった。
最終的に、PARTYの内装コストは什器備品をすべて含み坪60万円程度となった。
  
2)棲み分け:

 カーブ・タイユバンにはフランスの三ツ星レストランのワイン、
即ち最高の造り手の最高のヴィンテージのワインが揃っている。
そのため、PARTYはコンセプトもカジュアル路線を狙い競合しない品揃えを行った。

(3)立地

 シャトーレストラン基本契約の関係から
カーブ・タイユバンをシャトーに隣接させる必要があり、
恵比寿ガーデンプレイス地下1階の一番奥のシャトーの隣に位置する。

 センター広場より少し奥まった場所であり、フリの客を誘引しにくい場所。
ガーデンプレイス内の商業立地としてはかなり悪い場所である。
実際、開業2年後の現在でもガーデンプレイスへは
来たことのある人からの場所の問い合わせがある。

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(4)面積

 恵比寿ガーデンプレイスの中に30万本のストックを持つワインセラーをつくるというのが
オリジナルの計画であったため、面積も大きなものであった。
計画を進める中で家賃の高い恵比寿という土地に
ワインを寝かせる(資金を寝かせる)場所をつくることに意味を見いだせず、
「ワインセラー」から「ワインショップ」に計画を変更した。

 面積については、当初の計画よりかなり縮小したものの、
PARTYの店舗およびセラー合計で126坪と、
ワイン専門店としてはたいへん広いものとなった。詳細は以下のとおり。






































 

PARTY

店舗

328

99

セラー

90

27

カーブ・タイユバン

店舗

90

27

セラー

114

34

その他(事務所、倉庫等)

241

34

合計

863

261



(5)相応のコスト負担

 サッポロビールの100%子会社ではあるが、
家賃、共益費等の恵比寿ガーデンプレイスのテナントが負担するべきコストは
すべて負担する。
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# by bacchusmarket | 2016-01-27 11:12 | コラム

日本におけるワインの法制化について

久しぶりに書くにしてはちょっと硬いタイトルですが、
昨日出席した、日本ワイン造り手の会が主催したシンポジウムについて
ちょっと意見を書かせていただきます。

シンポジウムのタイトルは

「ワイン法を考える 日本ワイン発展のために必要な法整備は何か?」

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となってました。

内容は上記画像のとおり、
日本ワインの現状と諸外国のワイン法についてのお話があり、
メインは「日本ワイン発展のために必要な法制度は何か」
というパネルディスカッションでした。

ちなみに、主催の日本ワイン造り手の会とは、
日本ワイン生産者の勉強会だそうです。

いろいろなお話がありましたが、
私が受け止めることができた論点は2点。

一つは「国産ワイン」と「日本ワイン」の問題です。

これを読んでいるほとんどの方その違いが分からないと思いますが、
後者の「日本ワイン」は日本で収穫されたブドウから作られたワイン。
ふつう誰もがこれが当たり前だと思うでしょうが、そうはいきません。

「国産ワイン」は日本国内で醸造され、あるいはブレンドされ、
あるいはボトリングされたワインすべてを包括したものなのです。
つまり、輸入された果汁やワインから作られたものもすべて
日本で最終製品となれば「国産ワイン」となるのです。

「日本ワイン」も当然「国産ワイン」に含まれるのですが、
「国産ワイン」のおよそ5分の1に過ぎないとのことでした。

この点については日本ワイン応援団を自認している私も常々問題と思っており、
消費者にとって大変紛らわしいことになっています。

「国産」を選ぶ消費者は
食の安全性の点から輸入より国産を選んでいるであろうにもかかわらず
実は「国産ワイン」にも輸入原料が使用されているということになるわけです。

もちろん裏ラベルをよく見れば業界の取り決めにより、
輸入原料が含まれていることが分かりますが、
果たしてどれだけの消費者がそれを理解できているかというと
大変難しい問題であることがお分かりではないでしょうか。

さて、今回上記タイトルで久しぶりにブログを書かねばと思ったのは
もう一つの論点であるワイン法の制定についての議論です。

私は今年の4月に自民党がワイン法制定に動き出したニュースを聞いて
大変喜ばしいことだと思いました。

というのも、私が日ごろ商売で日本ワインを販売するにあたって、
数多くある困難の一つが
ワイン法の制定によって取り払われるのではないかと期待するからです。

私の店では、10年以上前から日本ワインに力を入れて販売してきましたが、
この1~2年、その甲斐あってか、
またメディアに取り上げられる機会が多くなったためか、
日本ワインの売り上げ比率がどんどん多くなっています。

その日本ワインを買うようになったお客様は以前何を飲んでいたかといえば
輸入ワインを飲んでいた方がほとんどです。
すなわち、輸入ワインを飲んでいる方に
日本ワインの良さを理解していただき、
飲んでいただくことになるのです。

そして、輸入ワインユーザーに日本ワインの良さを説明する際障害となるのが、
日本ワインのあいまいさです。

たとえば、北海道トラベルに大書きしているのに
醸造、ボトリングしている場所が山梨県だったり、
同じサイズかと思えば、
輸入ワインが750mlに対し720mlだったり。

また、製造面では補糖、補酸等についての規定がなかったり。

私が販売している輸入ワインのほぼすべては
それぞれの国や地域の法規制の中でつくっているにもかかわらずです。

しっかりとした法規制のもとにつくられたものを飲んでいるお客様に
何ともあいまいな商品をすすめなければならないのです。

今回のシンポジウムの全体の論調からして、
日本ワインはまだ黎明期であるから
それぞれのワイナリーが自由にいろいろな工夫をする余地を残すべきであり
法的に規制するのは時期尚早であるとの感触でした。

ここであえて造り手の会の皆さんからの反発覚悟で言わせていただきますが、
「そんなのんきなことを言っている場合ではない。」
ということです。

今、日本ワインには大変注目が集まりメディアからも取り上げる機会が増え、
テイクオフするのに最高のタイミングであると思います。
テイクオフするためにどうしても必要となることの一つが、
輸入ワインに正面から対峙すること。

このシンポジウムに出席されているつくり手の皆さんは、
問題意識の高い方ばかりなので、
つくったワインが売れなくて困っている方はほとんどいらっしゃらないのでしょうが
正面から輸入ワインと戦わずして
日本ワインの最終的な勝利はないのではないでしょうか。

輸入ワインと戦うためにもきちんと法整備をして、
海外から見ても恥ずかしくないワインをつくっていただければと
切に願う次第です。

ただ、法整備が政治家の手だけで行われるのは問題ありなので、
是非生産者からも代表者を送り込んで、
海外に誇れるワインができるワイン法を
つくっていただきたいと思います。
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# by bacchusmarket | 2014-12-04 18:10 | コラム

ハマトラって?

昨日、お店に「フクゾー」のトレーナーを着た女性のお客様がおいでになった。
私も、府中でフクゾーのトレーナーを着ている人を見たのが初めてだったので、
思わず、

「フクゾーのトレーナーですね。」

と声をお掛けした。

するとその客様の乗ってきて、しばしフクゾー談義。

お客様が帰られた後、店の女の子(30歳台)に、
「ハマトラ」って知っているかと聞いたところ、
聞いたことがないとのこと。

彼女にハマトラを説明しようと思ってネットで検索してみると
なんと出てくるのはアニメの「ハマトラ」ばかり。

「ハマトラ ファッション」と検索して、ようやくヒットした。

ハマトラも遠くになりにけりと思っテ、軽いショックを受けた私でした。

ちなみに下の画像は私の私物です。

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# by bacchusmarket | 2014-09-24 13:19 | 日記