クラウディ・ベイのラベル

私がワインに興味を持ち始めてから約40年、
ワインの商売を始めてから20年余りたちますが、
この間に出会ったワインのラベルで一番のお気に入りが
ニュージーランドのクラウディ・ベイなんです。

b0287739_19325685.jpg


これがそのラベル。

90年代の中ごろのことだど思いますが、
初めてこのラベルに出会ったとき思わず一目惚れをしてしまい、
ワインを飲むよりも前に
「このワインを何としても売りたい。」(このワインを多くの人に知ってほしい)
という気になったのです。

飲んでみるとラベルのイメージそのものの味わい。
それ以来、大好きなワインの一つになりました。

それが、2016年ヴィンテージが入ってきたのを見ると
なんとラベルが変わっている。

b0287739_19463168.jpg


同じ山並みのデザインを踏襲しているのですが
ちょっとイメージが違う。

私はクラウディ・ベイに行ったことがないので確かではないのですが、
この山並みはワイナリーから見える景色なのではと想像しています。

同じ経営のオーストラリアにあるケープ・メンテルは
同じデザインのラベルで
景色を表現しています。

b0287739_19514128.jpg


これがケープ・メンテルへ行った時の写真。
ワイナリー内のラベルデザインに使われた場所に
看板が立っています。

ということなので、クラウディ・ベイもワイナリーからの景色なのではと
Google Earthでワイナリーからの景色を調べたところ

b0287739_19543917.jpg


この景色がラベルに一番近いものでした。
ちなみに下の建物はクラウディ・ベイのワイナリーです。
それにしてもちょっと違う。

このクラウディ・ベイのラベルはワインのラベルデザインにも影響を与えたのか、
宮崎の都農ワインのラベルが都農町から見える山並みを
ラベルデザインに採用しています。

b0287739_19595467.jpg


b0287739_2093822.jpg


下の写真が都農町から見える尾鈴連山のもので、
上のラベルの黄色と黒の境目がその山並みになっています。

とりとめもなくいろいろ書いてきましたが、
新しいラベルに最初に出会ったら、
クラウディ・ベイにこんなに思い入れを持つことができなかったのではないかということ。

ラベルが変わってしまったことが、残念でなりません。
[PR]

by bacchusmarket | 2016-09-24 20:19 | コラム

コルクの話(その14)

前回、コルクの話を書いた直後に
ワインジャーナリストの綿引まゆみさんのブログ
ワインなささやき」で
Vinolokが取り上げられました。

Vinolokとはガラス製のワインの栓で、
前回書いたDIAMコルクと同様、
コルク臭対策のために生まれました。

b0287739_23100806.jpg

横から見るとT字型のガラスの栓の
ボトルにあたる部分にシリコンを使った栓です。
コルクの話(その12)でもこの栓についてはちょっと書きました。

私がこのボトル栓に最初に出会ったのは
オーストリーにワインの研修ツアーに行った
2006年のこと。
10年前になります。

b0287739_23201796.jpg

画像を探したら、当時の写真が出てきました。
当時のオーストリーは新しいものは何でも取り入れようという風潮が感じられ、
ワインの栓はほとんどスクリューキャップになっていました。
その中のいくつかにこのガラス栓がったのです。

その後、ドイツ、イタリア、アメリカのワインで、
この栓を採用しているものを見かけましたが、
なかなか一般的にならないのはコストの問題かな。

b0287739_23254919.jpg

さてこの栓、アップにしてよく見ると、
ガラスとシリコン樹脂の組み合わせになっており、
ボトルの口にあたる部分にシリコン樹脂が付いていることが分かります。

綿引さんのブログによると口径がいろいろな種類があるというので
実際に今手元にある十数個の径を測ってみると、

b0287739_11330568.jpg

すべて、このサイズ(1.9?弱)でした。
このサイズが一番出回っているのでしょうか。
Vinolokのサイトを見てみると、
17.5、18.2、18.5、21.5、23.0の5種類が用意されているようです。
その中で我が家にあるのはおそらく18.5なのでしょう。

そこで今度は家に転がっているワインの空瓶にはまるかどうか試してみると、
うまくはまるものとそうでないものがある。
はまるものの瓶の口径を測ってみたら、

b0287739_11393163.jpg


b0287739_11393613.jpg

2本とも1.85?くらい。
このサイズがベストマッチのようです。

ちなみにいろいろなボトルの口径を測っていったら
一番太いコルクで栓をする
シャンパンやスパークリングワインの口径が地番小さいことが分かり
びっくりポンでした。

b0287739_17573306.jpg



[PR]

by bacchusmarket | 2016-04-11 17:59 | コラム

コルクの話(その13)

年度が変わって少し時間をとれるようになったので、
ブログを再開したいと思います。

その第1回は以前からシリーズものとして続けていた
コルクの話。
数えたら13回目になってしまいました。

コルクがワインに悪さをしてワインをダメにしてしまうブショネ(コルク臭)が
ワインのつくり手を悩ませ、いろいろな栓が開発されていることは
このコルクの話にも何度も書いてきました。

また、その中で天然のコルクを一度砕いて
コルクからワインをダメにする物質(TCA)を除去し、
再度固めた、「DIAM」コルクについても何度か書きました。

今回はその「DIAM」コルクの話。

ここのところこの「DIAM」コルクはかなり一般的になり、
日本ワインでもこのコルクを使う作り手が増えてきました。

実はこの「DIAM」コルクにランクがあることを最近知ったのです。

b0287739_18025367.jpg

良く見るとDIAMのロゴの右肩のところに小さな数字が書いてあるのです。

たまりにたまってしまった私のコルクの中からDIAMを抜き出してみたところ、
1、3、5のDIAMが私が飲んだワインおなかにあることを発見。

数としては1が

b0287739_18133988.jpg


3が

b0287739_18135683.jpg


5が

b0287739_18141120.jpg


と、5が一番多く、次が1、3が一番少ないという結果でした。

DIAMコルクのホームページを見てみると、
2、3、5、10、30について説明がありました。

DIAM 2
Reliable closures so that your wines can be enjoyed in all conviviality.
Lengths: 38 or 44 mm
Diameter: 23.5 or 24.5 mm
Chamfer: 2.0 mm
Releasable TCA <= to measurable limit of 0.3 ng/l
Choice of permeability
Low: 0.15 cm3 / day
Medium: 0.35 cm3 / day
Dimensional recovery 30 s => 90%

DIAM 3
Preservation of quality wine aromas for special moments.
Lengths: 38 or 44 mm
Diameter: 23.5 or 24.2 mm
Chamfer: 2.0 mm
Releasable TCA <= to measurable limit of 0.3 ng/l
Choice of permeability
Low: 0.15 cm3 / day
Medium: 0.35 cm3 / day
Dimensional recovery 30 s => 96%

DIAM 5
Closures of incomparable quality for long aging wines and festive occasions.
Lengths: 44 or 47 mm
Diameter: 23.5 or 24.2 mm
Chamfer: 1.0 or 2.0 mm
Releasable TCA <= to measurable limit of 0.3 ng/l
Choice of permeability
Low: 0.15 cm3 / day
Medium: 0.35 cm3 / day
Dimensional recovery 30 s => 97%

DIAM 10
Assurance of testing outstanding wines in an optimal state of preservation.
Lengths: 47 mm, 49 mm or 54 mm
Diameter: 23.5 or 24.2 mm
Chamfer: 1.0 mm
Releasable TCA <= to measurable limit of 0.3 ng/l
Permeability
Very Low: 0.07 cm3 / day
Dimensional recovery 30 s => 97%

こうして一覧で見てみると、
ブショネに対する効果はどれも同じ性能、
大きさ、透水性、形の回復力に違いがあるようです。

ちなみにDIAM 30については数値ではなく
文章で説明があったので興味のある方はお読みください。
30年のエイジングを保障してくれると書いてあります。

ところで、私が飲んだワインではDIAM 5が一番数値が大きかったのですが、
それ以上のDIAMを見たことがある方はいらっしゃいますか。
どんなワインに採用されていたか教えていただけると嬉しいです。

最後になりますが、

b0287739_18142237.jpg



選りだしたDIAMの中に、スパークリングワイン用が1個含まれていました。
[PR]

by bacchusmarket | 2016-04-04 20:12 | コラム

PARTYの店づくり(その1http://www.exblog.jp/myblog/entry/new/?eid=b0287739#)

 1994年10月8日、
東京の恵比寿に新名所が誕生しました。
その名前は「恵比寿ガーデンプレイス」。

 その商業施設の中に新しいタイプのワインショップができたのですが、
その名前は「ワインマーケットPARTY」。
私はそのお店の初代店長を務めさせていただきました。

 先日コンピューターを整理していたら、
その計画、店づくり等をまとめた資料が出てきました。

 既に開業から20年以上たっているので、
発表しても差し支えないだろうと判断し、
その資料を公開させていただこうと思います。

 かなりの長文になるので、
数回に分けて、発表させていただきます。

1. 前提条件

 PARTYは1994年10月8日に、
恵比寿ガーデンプレイスの一角で
「株式会社恵比寿ワインマート」という名の子会社が運営する
サッポロビールの直営事業の一つとして開業した。
よって事業計画においては、以下を予件とした。

(1)サッポロビールの100%子会社としての運営

1)サッポロ商品の販売

 飲料については基本的にサッポロ製品のみを販売する。
しかし、輸入ワイン、輸入ミネラルウォーターについては例外とした。
 他社品に関しては、ワイン、ミネラルウォーターとも
サッポロ製品のみでは顧客にとって魅力的な品揃えとは言えず、
特にワイン専門店という性格上必要との判断が下されたためである。

2)独立採算

 「パイロット店舗として赤字分は宣伝費として補填する」というような考え方もあるが、
筆者自信そのような形では赤字の垂れ流しとなり、
またパイロット店舗としての機能も充分果たせないと考える。
また、サッポロビールとしてもそのようなことが許される環境にはない。

3)行儀の良い商売

 メーカー直営店として周辺の酒販店との融和をはかり、
商品の値付けに当たっては基本的に上代価格を維持する。
(値引き販売は行わない。)

(2)カーブ・タイユバンの併設

 恵比寿ガーデンプレイスに同時に開業したシャトーレストラン基本契約
(サッポロビール、フランスとの提携先のヴリナ氏、ロビュション氏の三者契約)の中に
「ヴリナ氏のワインを販売するワインの小売店舗(カーブ・タイユバン)を
サッポロが運営する」との条項があるが、
シャトーレストランが酒類小売免許を取得することが不可能であったため、
株式会社恵比寿ワインマートがサッポロビールからの運営委託を受ける形で
運営することとなった。

 その結果、恵比寿ワインマート社はPARTY部門と
カーブ・タイユバン部門から構成されるということとなった。

 それによるPARTYに対する影響は次のとおり。

1)内装コストの圧縮:

 カーブ・タイユバンの内装についてはヴリナ氏の意向により
シャトーレストランと同じ設計者が採用され、
そのため非常にコストのかかったものとなった。

 故にPARTYの内装は恵比寿ワインマートの開業前費用総額を抑えるため
圧縮せざるを得なかった。
最終的に、PARTYの内装コストは什器備品をすべて含み坪60万円程度となった。
  
2)棲み分け:

 カーブ・タイユバンにはフランスの三ツ星レストランのワイン、
即ち最高の造り手の最高のヴィンテージのワインが揃っている。
そのため、PARTYはコンセプトもカジュアル路線を狙い競合しない品揃えを行った。

(3)立地

 シャトーレストラン基本契約の関係から
カーブ・タイユバンをシャトーに隣接させる必要があり、
恵比寿ガーデンプレイス地下1階の一番奥のシャトーの隣に位置する。

 センター広場より少し奥まった場所であり、フリの客を誘引しにくい場所。
ガーデンプレイス内の商業立地としてはかなり悪い場所である。
実際、開業2年後の現在でもガーデンプレイスへは
来たことのある人からの場所の問い合わせがある。

b0287739_1153487.gif


(4)面積

 恵比寿ガーデンプレイスの中に30万本のストックを持つワインセラーをつくるというのが
オリジナルの計画であったため、面積も大きなものであった。
計画を進める中で家賃の高い恵比寿という土地に
ワインを寝かせる(資金を寝かせる)場所をつくることに意味を見いだせず、
「ワインセラー」から「ワインショップ」に計画を変更した。

 面積については、当初の計画よりかなり縮小したものの、
PARTYの店舗およびセラー合計で126坪と、
ワイン専門店としてはたいへん広いものとなった。詳細は以下のとおり。






































 

PARTY

店舗

328

99

セラー

90

27

カーブ・タイユバン

店舗

90

27

セラー

114

34

その他(事務所、倉庫等)

241

34

合計

863

261



(5)相応のコスト負担

 サッポロビールの100%子会社ではあるが、
家賃、共益費等の恵比寿ガーデンプレイスのテナントが負担するべきコストは
すべて負担する。
[PR]

by bacchusmarket | 2016-01-27 11:12 | コラム

コルクの話(その12)

明けましておめでとうございます。
正月休みで少し時間が取れたので久々に更新です。

今回は前回のグラスに引き続き、
ワインそのものではなくその周辺にかかわる
ちょっとマニアックなお話。

最近スクリューキャップのワインが増えましたが、
ワインボトルの栓としていまだに主流はコルクですよね。

でもコルクは醸造家泣かせ。
というのも、ブショネ(コルク臭)という
いやな香りをワインにつけてしまうという悪さをしてしまうのです。
それも、その確率が20本に1本とも言われる高確率。

それではせっかく美味しいワインを造っても台無しです。

そこで開発されるのがコルクに代わるいろいろな栓。
その中で主流になりつつあるのがスクリューキャップなのはご承知のとおり。

他にもいくつかご紹介すると

b0287739_14313619.jpg

ヴィノ・シール。

これはガラスでできた栓で、

b0287739_17223459.jpg

ボトルと接する部分が樹脂でできています。
このように、飲みかけのワインに栓をするにも使えます。

b0287739_17243820.jpg

こちらはZorkという名の栓。
一番下のつまみの部分をつまんで引くと

b0287739_17433631.jpg

このように線の部分と蛇がとぐろを巻いているような部分に別れ、
栓を開けることができます。

こちらも

b0287739_17444976.jpg

このように飲みかけのワインに再度栓をすることが可能。

以上のようにスクリューキャップや、いろいろ工夫を凝らした栓が出てくる中で
いまだにワインの栓の主流はコルク栓。
やはりワインの栓はコルクでなければという消費者が多いからなのでしょうか。

そんな中で最近良く見かけるようになったのが、

b0287739_17573058.jpg

こちら。

コルクを細かく砕き、それをまた固めたコルク栓なのですが、
良く見ると右下の部分にDIAMの文字が。

コルクを砕いて固めたコルク栓は安ワインに使われることが普通でしたが、
こちらはコルクを砕いた後、ワインに害を与える物質(TCA)を除去し、
再度固めたというコルクなのです。

このコルクはコルク臭を防ぐコルクとしてはかなり主流となっており、
多くのつくり手がこのコルクを採用しているようです。

b0287739_18122635.jpg

こちらは同じDIAMコルクでも、天然のコルクのような模様をつけたもの。
かなり柄が凝っているので注意しないと天然コルクと間違えそうです。

コルク臭を防ぐコルクははDIAMが勢力を伸ばす中で
どうしても天然コルクにこだわるつくり手もいらっしゃるようで、
最近見つけたのが、

b0287739_18263641.jpg

INNOCORK
コルクにはロゴの他に

INNOCORK is a patented process,
that significantly reduces potentially offensive aromas,
e.g. TCA, from the natural cork matrix.

と書いてあります。
どうやら、天然コルクでもコルク臭を防ぐ技術が出てきたようです。

ワインのコルクを開けるとき、
ちょっとコルクに注意してみませんか。
[PR]

by bacchusmarket | 2014-01-03 18:56 | コラム

リーデルにまつわるちょっとマニアックなお話

ここのところ時間的余裕がなくちょっと遠ざかっていましたが、<br />
[PR]

by Bacchusmarket | 2013-07-31 13:42 | コラム