リーデルといえば、ワインをおいしく飲むことだけを目的に
デザインされたワイングラスとして、
確たる地位を築いていることは、
このコラムの読者の方もご存知のことと思います。
そしてグラスがリーデルの製品であることの証として
ワイングラスのベース(ワインを入れる部分をball、
足の部分を stem、足の下の丸い部分をbaseといいます)の部分に
リーデル社の刻印がついています。

最近ワイングラスを見るとこのベースの部分に
メーカーの名前が刻印されているものを見る機会が多くなりましたが、
私が知っている限り、このベースの部分に刻印を始めたのは
リーデルが最初なのではないかと思います。
さて、実はその刻印に仕掛けがあります。
現在では上の写真のように「RIEDEL」という文字が刻まれていますが、
10年ほど前までは刻印の形が、
グラスを作った年によって微妙に異なっていたのです。
以前のリーデルグラスにつけられていた刻印はこちら

実はこの刻印がつくられた年によって異なるのです。
1995年まで、すべてのグラスにこのタイプのマークがついていました。

1996年、ソムリエシリーズやほかのハンドメイド製品が筆記体になりました。

2001年、マシンメイド製品のマークの横にRIEDELという文字が入りました。

そして、下記刻印をご覧ください。年によって微妙に異なっていますね。
ちなみに、上の写真のグラスは96年製だということがわかります。

リーデルのちょっと古いグラスをお持ちの方はすぐチェック、お持ちでない方
も外でワインを飲まれるときにちょっとチェックしてみませんか。
ところで、この年によって異なるグラスの刻印も、
刻印を変えるのが大変になったのか、
そこまで変える意味がなくなったのか、
最近では普通に「RIEDEL」の文字だけになってしまっているようです。